デイ・アフター・トゥモロー (2004)




「デイ・アフター・トゥモロー」(2004)
原題『The Day After Tomorrow


監督:ローランド・エメリッヒ
脚本:ローランド・エメリッヒ、ジェフリー・ナックマノフ
出演:デニス・クエイド、ジェイク・ギレンホール、エミー・ロッサム、イアン・ホルム、セーラ・ウォード 他

温暖化によって地球に氷河期が訪れようとしている。その異変にいち早く気付いた気象学者のジャック・ホール(デニス・クエイド)はその危機を訴えたが、副大統領には相手にされなかった。しかしその数日後世界各地で異常気象が観測され始めた。ジャックの想像より遥かに早く、突然やってきた地球の危機に人々は翻弄されることになる…。

地球を覆おうとしている氷河期に対し、ジャックとその周囲の人間の意思と行動を群像劇のように描く本作。今見ても見劣りしない壮観なCG、危機に直面した人々を演じるキャスト陣の見事な演技、名作と呼ぶに相応しい作品である。
ただ問題をあげるとすればまず翻訳だろうか。本作の字幕翻訳は翻訳界の重鎮、戸田奈津子が手掛けている。今でこそ有名になったその意訳(誤訳)っぷりが本作でも見事に発揮されており、会話の随所に違和感が存在する。だがまあ本作ではレジェンド級の誤訳はおそらくなかったのでギリギリセーフと言ったところだろうか。
そしてもうひとつの問題が本作はヒューマンドラマ部分は面白いのだが、肝心の災害パニック映画としては少々危機感が足りない。世界規模の大災害と謳いながら対象は思いっきりアメリカ限定である。もちろん作中では世界中がパニックなのだがその辺はほとんど描写されず、「地球の北半球がやばい」はずなのに鑑賞後の印象としては「アメリカの北側がやばい」程度である。また本作に込められたメッセージもアメリカを対象としているのは言うまでもなく、アメリカ万歳映画とまではいかなくともそれに近い作品となってしまっているのが残念。