インサイダー (2000)




「インサイダー」(2000)
原題『The Insider


監督:マイケル・マン
脚本:エリック・ロス、マイケル・マン
出演:アル・パチーノ、ラッセル・クロウ、クリストファー・プラマー、ダイアン・ヴェノーラ 他

1993年のある日、アメリカ合衆国の放送局CBSの権威ある情報番組「60 minutes」のプロデューサーであるローウェル・バーグマン(アル・パチーノ)の元に匿名で書類が届く。それはタバコ業界の不正を暴く極秘のファイルだった。この事実を世間に公表するため彼は大手タバコメーカーB&W社の研究開発担当副社長であるジェフリー・ワイガンド(ラッセル・クロウ)に接触し、番組のインタビューに応じるよう説得する。しかし同じ頃ワイガンドは不当な理由でB&W社から解雇され守秘義務に関して圧力をかけられていた。バーグマンとワイガンドが接近するにつれ脅迫は悪化していき、ワイガンドの心を揺さぶる。

今ほどインターネットが普及しておらず、ましてや動画を気軽に挙げられるYoutubeなど誰もが考えもしなかった時代。今よりも遥かにテレビによるジャーナリズムが問われていた時代、実際に起きた内部告発事件を扱った本作。今になってみればタバコに含まれるニコチンによる健康被害など周知の事実だが、それがまだタバコ業界内の秘密にされていた時代。その事実をもみ消そうとする業界と真実を明かすために戦った人々を現実的に描く。
157分と上映時間は少々長めだが、そのぶん内容はとても詰まっている。これがフィクションならばおそらく後半30分くらいは必要ないような着地点が途中に存在するがそこはノンフィクション、簡単には終わらない。むしろそこからが本作の伝えたい内容の本番と言っても良い。ジャーナリズムを描いた作品として至高の出来栄えである。この手の映画が好きな人にはたまらない作品なんじゃないだろうか。と言うのも私がその手の映画好きだからだが…。