エリア0<ゼロ> (2014)



 
「エリア0<ゼロ>」(2014)
原題『Alien Abduction


監督:マッティ・ベッカーマン
脚本:ロバート・アルウィン・ルイス
出演:ライリー・ポランスキー、ピーター・ホールデン、ケイティ・ジギスムント、コリー・エイド、ジリアン・クレア、ジェフ・バウザー 他


アメリカ合衆国ノースカロライナ州ブラウン山、そこでは頻繁に"怪光"と呼ばれる超自然現象が目撃されていた。そうとは知らずブラウン山にキャンプへ訪れた家族5人が"怪光"に襲われる。

"怪光"とはぶっちゃけUFOです。そして「ブラウン山の怪光」とはオカルトの類いの間ではものすごく有名な都市伝説。かの有名ドラマ『X-ファイル』でも取り上げられたほどその知名度は高い。本作はその都市伝説をモチーフに作られたファウンド・フッテージものの映画なのだが…ファウンド・フッテージものにしては演出が入りすぎている気がしないでもない。そもそもPOV形式で撮影されるファウンド・フッテージものは主に低予算でアイデアを活かすための手法だが、この映画はいわゆるB級の域を出ないまま終わってしまっている。
ファウンド・フッテージの立役者『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』へのオマージュ(?)パクリ(?)がそこかしこに見える点もあまり好ましくない。結果として『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』の題材を「ブラウン山の怪光」へと変えただけの映画といった印象を受けた。この形式で重要になってくる"撮影者が撮影を続ける理由"もこの映画では弱く、説得力に欠けてしまっている。
しかしそれでも他のファウンド・フッテージと違う良い点をあえてあげるとすれば、この作品は"対象とのファーストコンタクトが早く、ファーストコンタクト後が本編である"というもの。こうした未知との遭遇系ファウンド・フッテージでは多くの映画に"序盤長々と退屈な映像を見せられ、中盤やラストにやっと未知の何かと遭遇するためそれまでが退屈"という欠点がある。それでも序盤の導入部分から退屈させないのが製作者たちの腕の見せどころになるが、本作はもうそっこうで遭遇しちゃうので序盤で退屈する心配がない。その代償としてか中だるみがあるのが少し気になるが、それなりに楽しめる作品ではあった。

ちなみに原題の『Alien Abduction』は日本では単に「アブダクション」と呼ばれ、宇宙人による誘拐を表すことが多い。