ハリケーンアワー (2014)



 
「ハリケーンアワー」(2014)
原題『Hours


監督:エリック・ハイセラー
脚本:エリック・ハイセラー
出演:ポール・ウォーカー、ジェネシス・ロドリゲス 他


2005年アメリカを襲った巨大ハリケーン「カトリーナ」の接近によりニューオーリンズの都市機能は麻痺し、住民は混乱状態に陥る。ちょうどその頃病院に搬送された妊婦アビゲイル(ジェネシス・ロドリゲス)は子供の命と引き換えに命を落としてしまう。その事実が受け入れられない夫のノーラン(ポール・ウォーカー)は悲しみに包まれるが、未熟児として生まれた子供は48時間は人工呼吸器が手放せない身体であることが医師により告げられる。しかし「カトリーナ」はいよいよ病院付近にも接近し、患者や一部の医師達にも避難命令が発令される。そのゴタゴタの中でノーランは病院にただ一人取り残されてしまう。さらに追い打ちをかけるかのように人工呼吸器のバッテリーが切れ、手動で充電するがバッテリーは故障しており3分ぶんしかチャージされない。つまり3分ごとに手動で充電しなければ子供の命は失われてしまう。そんな窮地をさらに追い詰めるように事態は悪化の一途を辿る…。


2005年にアメリカを襲った実際の巨大ハリケーン「カトリーナ」を題材にしており、その猛威の影響を受けた男の葛藤と新たに生まれた命を守るための戦いが描かれる。主人公ノーランを演じるポール・ウォーカーは本作の公開前にこの世を去り、本作「ハリケーンアワー」はポール・ウォーカーの遺作の一つとしても数えられる。スリラーとしても見応えがあり、主人公ノーランの複雑な心境はたった一人のヒューマンドラマのように上手く丁寧に描かれるため観客はノーランに感情移入しやすいだろう。
原題が「Hours」であることからもわかるとおり、本作では物語上「時間」が重要な役割を担う。それはタイムリミットであったり、救いへの道であったり、無情にも刻々と進む時間がノーランを苦しめ、ときに救うことになる。
実際に起こった災害がテーマだが、あくまでもフィクションであり物語として面白く構成されており災害をテーマにした映画にしてはエンタメ性も高いので、誰でも退屈することなく楽しめる作品になっている。