イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所 (2014)



 
「イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所」(2014)
原題『If I Stay』


監督:R・J・カトラー
脚本:ショーナ・クロス
出演:クロス・グレース・モレッツ、ミレイユ・イーノス、ジョシュア・レナード 他


17歳の高校生ミア(クロエ・グレース・モレッツ)は、人生最大の選択を強いられる。家族の運転する自動車が交通事故に遭い、気がつくと目の前には事故の惨状と昏睡状態になった自分の姿が。家族の容体もわからぬまま病院に搬送される自分の身体を眺めながら、ミアは自分の17年の人生を思い返す。パンクロックの好きな両親の元に生まれた彼女は、幼い頃にチェロに魅入られクラシックの世界を歩む。家族は仲が良く、いつでも自分の背中を支えてくれた。高校生になれば親友もでき、ロックバンドで活躍する彼氏とも出会った。そんな彼女は今絶望の淵に立たされる。


2009年に刊行され、世界34ヶ国で愛されるベストセラー小説「IF I STAY」(邦題:ミアの選択)は5年経った今なおNYタイムズ紙ヤングアダルト部門ベストセラーランキングで1位を獲得するほどの根強い人気を持つ。本作の主な支持層は若い女性、そして今回カリスマ的人気女優クロエ・グレース・モレッツを主演に迎え堂々の映画化に至った。
順風満帆に見える人生にも波風があり、幸せな時もあれば辛い時もあった。死を間近にした彼女はその一つ一つを思い出し、自分のこれまでの人生を噛み締める。そうして選ぶ、彼女の人生最大の選択。
本作で観客は全編に渡って彼女の人生を追体験することになる。絶望の淵に立った彼女の思い出す記憶の数々を、ミアと一緒に観客も噛み締める。そうして下すミアの選択に、私たち観客は文句のつけようもなく感涙する。

間違いなく若い女性をターゲットにした映画だが、だからと言って男性の支持が得られないかと言えばそうではない。例えば本作はデートムービーとしては最高の一本になること間違いない。カップルでこの映画を見れば最高の感動を分かち合えることだろう。男性一人で見るにはなかなか忍びないかもしれないが、劇場に押し寄せるカップルや群れをなす若い女性を気にしさえしなければなんの問題もなく楽しめる作品に仕上がっているので安心していただきたい。
ちなみに完全に私ごとになるが周囲の友人達によく「オススメの映画を教えて」と言われるが、その最も多い要求が「泣ける映画」である。多様な理由で感動する映画は数あれど、"泣ける映画"というのはそれほど多くはないので最も困る難題なのだが、今後は本作をそのラインナップに加えようと思う。