ジャンゴ 繋がれざる者 (2013)



 
「ジャンゴ 繋がれざる者」(2013)
原題『Django Unchained


監督:クエンティン・タランティーノ
脚本:クエンティン・タランティーノ
出演:ジェイミー・フォックス、クリストフ・ヴァルツ、レオナルド・ディカプリオ、ケリー・ワシントン、サミュエル・L・ジャクソン 他


南北戦争の2年前、賞金稼ぎのドクター・キング・シュルツ(クリストフ・ヴァルツ)によって奴隷から解放されたジャンゴ(ジェイミー・フォックス)はドクター・シュルツの相棒という形で賞金稼ぎとなる。そして奴隷として売られた妻のブルームヒルダ(ケリー・ワシントン)を助ける為、カルヴィン・キャンディ(レオナルド・ディカプリオ)の元へ偽りの商談を持ちかける…。


非常に暴力的な映画とでも言おうか。流血シーンは多く、言葉遣いも汚く、多くの差別用語を発する。その差別用語の筆頭とも言える「ニガー」(黒人を差別する言葉)の使用頻度は異常なほどに多い。これを欠点と見るかどうかはその人次第だが、私は決して欠点だとは思わない。が、あえて長所だとも言えまい。

これらの点を考慮して見てもこの作品の脚本は素晴らしく良く出来ていた。暴力的な映画だがたくさんのユーモアが感じられ、序盤から最後まで一切退屈することはなかった。特にジャンゴとドクター・シュルツの会話は軽快で面白い。タランティーノ監督の特徴とも言うべき"他の作品へのオマージュ"もジャンゴのキャラ作りに大いに活躍している。

時代背景やテーマを鑑みるに人権問題とは切っても切れない映画であり、公開後その手の筋からは賛否両論であった。「常に歴史的事実を気にしていた」というタランティーノ監督だが、剣闘のシーンに関しては歴史的証拠が存在せずその部分は避難の対象となった。しかし本作は伝記映画ではないのでタランティーノ監督による独自の拡張された世界観はこの作品にとって非常に有益なものになっている。
暴力的な映画が得意でない人には鑑賞をオススメしないが、別段苦手でないのならば本作を見て損はないだろう。万人に、とは言えないが自信を持ってオススメできる作品になっている。