シュガー・ラッシュ (2013)



 
「シュガー・ラッシュ」(2013)
原題『Wreck-It Ralph


監督:リッチ・ムーア
脚本:フィル・ジョンストン、ジェニファー・リー
出演:ジョン・C・ライリー、ジャック・マクブレイヤー、ジェーン・リンチ、サラ・シルバーマン 他


とあるゲームセンターのキャラクター達は営業時間中はプログラムに沿って行動し、閉店時間を迎えるとゲームの枠を超えて交流をしていた。
そんなゲームセンターにあるアーケードゲーム「フィックス・イット・フェリックス」の悪役ラルフはヒーローに憧れていた。共演するキャラクター達と仲良くしたいのに自分は厄介者扱いを受け、住処であるゴミ溜めから「フィックス・イット・フェリックス」の主人公フェリックスがペントハウスで住民と交流するのを眺めていた。「フィックス・イット・フェリックス」の30周年を迎えた日、ラルフは悪役だってヒーローになれると証明するため、他のゲーム世界でメダルを獲得しようと奔走する…。そんな矢先、「シュガー・ラッシュ」というゲームの中でヴァネロペというバグを抱えた少女に出会う。


いつもの子供向けのディズニー映画かな?と思いきや、なんとも大人泣かせの素晴らしい作品であった。だからと言って子供が楽しめないわけではなく、年齢を問わず誰もが楽しめる作品になっているのは流石ディズニー。子供の心を揺さぶる設定の中に、大人の心を熱くさせる小ネタが多く仕込まれている。
一つ例を挙げれば、「↑↑↓↓←→←→BA」などは大人の童心を呼び起こす最高の演出だろう。今の子供に通じるのかは分からないが、あくまでも小ネタとして挟むのでこれが分からないからと言って物語に置いていかれることは一切ない。これ以外にも数え切れないほどの小ネタが多く、本当に感心させられた。中にはゲーマーでないと分からない小ネタも…。「!」など。
そして何と言っても小ネタだけにとどまらず、サスペンス映画並みに伏線が張られ、それを映画内で全て回収したのも見事としか言いようがない。脚本の作り込みはとてつもなく、アニメーションへのこだわりもはっきり言って異常なほど素晴らしい。細部への心配りは「ここまでやるか!?」と思わされるほどだった。

子供も楽しめ、大人は泣ける、そんな最高のディズニー映画だと言えよう。

ちなみに、映画内で主に登場する「フィックス・イット・フェリックス」「ヒーローズ・デューティ」「シュガー・ラッシュ」はどれも架空のゲームなので予備知識なども一切必要ない。本作における予備知識は「あれば得する」程度のものにとどめているので、誰でも気兼ねなく見れる作品に仕上がっている。