天使の牙 B.T.A. (2003)




「天使の牙B.T.A.」(2003)


監督:西村了
脚本:寺田敏雄、落合正幸
出演:大沢たかお、佐田真由美、黒谷友香 他


この映画を作った人物達は皆ふざけてるのか??
アクションを舐めるんじゃない。
また、映画としても本当に酷い出来である。


まず最初に私が言いたいのは、登場人物のほとんどが拳銃の構えひとつできてないということ。
具体的に言えば支える手は下じゃない。
射撃技術が高いという刑事ですらこれなのだから笑いものだ。

この映画の演技指導をした人達は素人なのか?
出演者も素人にしか見えない演技ばかりをする。棒読みのお手本と言ってもいい。

さらには監督も脚本家も演出家も素人なのかと思わざるを得ないシーンばかり。

まず第一にカットごとの整合性が取れていない。具体例を上げよう。
両手で構えていた拳銃が、引きの画になった瞬間に片手になっている。
これは映画を作る上で絶対にやってはいけないイージーミスである。
まともな洋画ならばまずあり得ない。
と言うのも洋画の製作では1シーンをまず通して撮影し、その後にカットの撮影をする。
最初に通しで撮ったシーンを元にカットを撮るため、その時点で整合性を確認しつつ撮れるわけだ。
だが邦画はカットをカットごとに撮影するためこのようなイージーミスが発生しやすい。…とはいえまともな映画ならば無いはずだが。

そしてシーンごとの繋がりが全くもって意味不明である。
まるで別の映画のシーンを切り貼りしたかのような構成にはむしろ驚愕すら覚える。
さらにBGMのタイミングまでもが全て意味を持っていない。
効果音や特殊効果も無駄に多用するため、よりチープな印象を与える。
例えて言うなら漫画において謎のコマで使われる集中線のような雰囲気を持った効果音や特殊効果ばかりだ。


そして脚本にリアリティというものがカケラも感じられない
SF要素があるのならばなおのこと細部のリアリティというものが重要になってくる。
脳死した敵陣営の女性の体に、殉職した女刑事の脳を移植するという、映画「フェイスオフ」のようなSF要素を描くには、あまりにもリアリティが足らなすぎる。

ものすごい高さから飛び降りた人間が原形をとどめたまま死んだり、
脳移植をした女性が1年後目が覚めたら長髪である。
普通脳手術では髪を剃ってしまうが、この世界では育毛スピードまでSF級なのだろうか?
また見知らぬ人に「○○さんですか?」と突然聞かれ「いいえ、違います」などと英語の訳文のような返答をする人間がいるだろうか?
「弾は抜けている。傷口さえ塞げば…」と言ったのに縫うのは腹だけ。背中側に傷はなく、シャツにも血はない。

極めつけは物語終盤で潜入している敵地の真っ只中でまるで舞台かのようにいきなり大声で身の上話をのうのうとし始める、そのおかげで見事敵に見つかり大ピンチ。君たちはアホなのか?ふざけてるのか?



そしてクライマックス。
銃で腕を撃たれるシーンで、撃たれた腕から飛び散るのは血ではなく謎の羽毛。

そのまま敵のボスに銃を向けられた状態で追い詰められた主人公。さあどうするかと思っていたら、何を思ったのかいきなり「わーー!」と叫びながらボスに真っ正面から飛びかかろうとする。
もう駄目だ、ふざけてるとしか思えない。

その場は仲間が横からボスを撃ち殺し何とかなったものの、もう駄目です。


ここからエピローグ的な話のはずが、いきなり話が二転三転し意味不明な事態に。

さらにはエンドロール後のおまけでひたすらわけのわからない事に。

あ、もう大丈夫です。とっくに私の脳は思考停止してるので。